【蓄電池の戦国時代に突入?】業界20年の専門家に聞く蓄電池発展と変遷

投稿日:2024年11月18日
更新日:2024年11月24日
【蓄電池|戦国時代に突入】業界20年の専門家に聞く、蓄電池が発展してきた「時代背景」と「社会的役割」の変遷とは?(パナソニックエナジー株式会社 西岡敏也氏)

要約

電池技術の進化と社会的な役割:リチウムイオン電池は、従来のカドニウム電池に比べて3倍のエネルギーを供給できる技術革新をもたらし、携帯電話やノートパソコンの普及を後押ししました。その進化は、社会のニーズに応じて形を変え、現代では車載用や定置用電池の分野で重要な役割を果たしています。また、電池は単なるエネルギー供給源としてだけでなく、経済や国際情勢の中で大きな影響力を持つ要素にもなっています。

安全性と効率性を両立する制御技術:電池の普及とともに、安全性を確保するための制御技術が進化しました。リチウムイオン電池は100%充電で自動的に停止するなど、高度な制御技術が組み込まれています。さらに、現在では無駄な電力消費を抑え、電気代削減を目指す「最適制御」が注目されています。この技術は、電池の安全性だけでなく効率的なエネルギー利用を可能にし、電気料金削減や生活の質向上にも寄与しています。

蓄電池市場の変遷と中国メーカーの台頭:1990年代後半から2000年代初頭までは、日本メーカーが蓄電池市場をリードしていましたが、その後、韓国メーカーが台頭し、2010年頃から中国メーカーが急成長しました。中国の台頭の背景には、国策による資金バックアップやスマートフォン市場の急拡大がありました。また、中国メーカーが品質向上の努力を重ね、現在では蓄電池市場で圧倒的なシェアを占めています。この変遷は、技術革新と市場のニーズが相互に影響を与えながら進化してきたことを示しています。

出演者紹介

西岡敏也
パナソニックエナジー株式会社|エナジーソリューション事業部

西岡敏也

2002年、三洋電機株式会社に入社。 日本と中国でPC向けバッテリーの拡売・開発・製造などを歴任した後、蓄電営業部にてリチウムイオン電池を活用した製品の開発、提案に携わる。 社会における蓄電池の使途が大きく変化する中で、家庭用、基地局用、産業用、インフラ用(主にデータセンター)など様々な領域で、国内、アメリカ、ヨーロッパの蓄電池拡売を担当。 現在はパナソニックエナジー株式会社で、“環境ソリューション” 領域へ蓄電池を拡売するチームを率いる。

恒石陣汰
株式会社恒電社

恒石陣汰

前職にて、イスラエル発のWEBマーケティングツール「SimilarWeb」「DynamicYield」のセールス・カスタマーサクセスを担当。その後、日本における再生可能エネルギーの普及と、電力業界に大きな可能性を感じ、2020年に恒電社に入社。現在は、経営企画室長兼マーケティング責任者として従事。YouTubeなどを通じた、電力・エネルギー業界のマクロ的な情報提供をはじめ、導入事例記事では、インタビュアー・記事の執筆も行なっている。

蓄電池の戦国時代に突入?

再生可能エネルギーの普及が求められる中、蓄電池が重要とされているのはご存じでしょうか。しかし「蓄電池とは何なのか」「どれが良いのか」といった疑問を抱く方も多いでしょう。

本稿では、20年にわたり蓄電池に携わるパナソニックエナジー株式会社の西岡様が、その本質を分かりやすく語ってくださいます。

蓄電池の定義や歴史、役割の変遷、そしてリチウムイオン電池の技術革新について、プロの視点から解説します。

パナソニックエナジー株式会社 西岡様

━━━まず簡単に西岡さんのご自身の自己紹介や、どのように蓄電池に関わってこられたか、お聞かせいただけますか。

私は現在パナソニックですが、もともとは三洋電機に入社しました。

三洋電機に入社した当初から、電池関連の事業に配属され、そこからずっと電池に関わっています。電池には2種類ありますが、私は充電可能な電池の営業を担当してきました。

当時、ICT分野や携帯電話、パソコン市場が成長していたため、それに対応する営業活動を行うチームに所属し、業務を進めてきました。

中国にも赴任しましたが、2015年頃に日本に戻り、蓄電池、つまり電気を貯める用途を中心とした製品向けの電池営業チームに加わり、現在に至っています。

2004年から蓄電池に携わり始め、今年で20年経ちました。

━━━電池一筋で20年間歩まれてきた西岡様の知見やご見解を、今日は色々とお聞かせいただければと思います。

そもそも、蓄電池とは?

━━━今後日本が再生可能エネルギーを普及させていくうえで、蓄電池が重要なキーファクターになるとされています。また最近では、太陽光発電を導入する際の補助金の条件に蓄電池が含まれることもあり、注目を集めています。

━━━そんな蓄電池の定義についてお伺いします。我々は日常的に蓄電池という言葉を使っていますが、西岡さんが20年間蓄電池に関わってこられた中で、どのように定義をお考えでしょうか。

少し難しいところではありますが、私自身も入社するまでは電池といえばコンビニで売っている乾電池くらいしか知らなかったんです。電池にはいくつか種類がありますが、大きく分けると充電できない一次電池と、充電可能な二次電池に分類されます。

さらに、電池の用途によってさまざまな呼び方があります。

その中でも、「電気を貯めることを目的とした製品」が蓄電池と呼ばれているのではないかと思います。つまり、蓄電池という製品の中に使用されるのは二次電池といった少しややこしい構造になっています。

人によって定義が異なるかと思いますが、おそらく、ご説明した定義が一般的だと考えています。

━━━よくニュースなどで話題になるリチウムイオン電池についてですが、これがそもそもどういったものなのかを簡単に説明いただけますか。

まず「電気を貯めましょう」という話になったとき、重要なのはそれをいかに私たちの生活に役立てるかという点です。リチウムイオン電池が登場する前は、鉛電池やカドニウムを使ったカドニウム電池などが主流でした。

乾電池と同様に、電池には「電圧」があり、これがスペース内で出せるエネルギー量を大きく左右します。この電圧の性能が、リチウムイオン電池が注目される要因の1つです。

リチウムイオン電池が登場する前の電池は、大体1.2Vの電圧で使われていました。それに対して、リチウムイオン電池は約3.6~3.7Vを出せるので、ざっくり言うと同じスペースで3倍程度のエネルギーを供給できるようになったということです。

これを実現するには大変な努力があったと思いますが、リチウムイオン電池は、エネルギー不足を感じるような場面に対して「これだけのエネルギーが出せるよ」という解決策を提供し、私たちの生活を大きく便利にしてきたと言えます。それがリチウムイオン電池のざっくりとしたイメージかと思います。

━━━同じ大きさで出力を3倍にするというのは、大きな技術革新だと思いますが、簡単にで構いませんので、どのような工夫があったのでしょうか?

主に電池は、プラス極とマイナス極の間にセパレーターがあり、その中に電解液が存在する構造になっています。この電解液や、プラス極とマイナス極にどの材料を使うか、さらにその配分をどうするかが、エネルギーの貯められる量を決定づける重要な要素です。

「こうしたら良いのではないか」「ああしたら良いのではないか」といった試行錯誤の末に、これらの材料や配分が研究・改良されてきたのだと思います。

ただし、電池はエネルギーを貯める性質上、何か問題が起こると非常に危険な状態になることもあります。そのため、安全性を確保しつつ、エネルギー密度を高める。そして、軽くて持ち運びやすい設計にするために、プラス極やマイナス極、電解液に使う材料の選択が非常に重要です。

これらの材料選びと設計が、蓄電池技術の「ミソ」だと言えると思います。

蓄電池の社会的役割の変遷

━━━工夫によって、同じ大きさで約3倍のエネルギーを出せるようになったわけですね。それに伴い、電池の普及や社会的な役割が大きく変化したと思いますが、その変遷について教えていただけますか?

私の経験を振り返ると、中学生の頃、ラジコンに使われていたのはカドニウム電池などでした。その後、時代が進むにつれて、私が入社した頃にはリチウムイオン電池が急速に広がってきた時代だったと思います。それに伴い、世の中の利便性が大きく変化しました。

例えば、何十年か前のドラマを見ると、連絡手段として家で固定電話の着信を待つような描写がありました。しかし今では携帯電話1つでどこでも連絡を取れるようになっています。これは、世の中のニーズが電池技術の進化を後押しした結果と言えるでしょう。

つまり、社会のニーズがどのように変化するかに応じて、電池もその姿を変えてきたのだと思います。その変化は、これからも続いていくのではないかと考えています。

━━━社会的な利便性を高めていく中で、電池が果たしてきた役割があると。そしてその変遷を追うと、役割そのものが変わってきたりしているのですね。

将来的にどうなるかは分かりませんが、私がこの仕事を始めた頃には、車に電池を積むなんて想像もしていませんでした。

しかし今では、それが当たり前になっています。それに伴い、電池の役割も物理的な部品としての枠を超えて、国際情勢や経済の覇権争いにも影響を与える重要な要素になりつつあると感じています。

例えば、自動車産業を支配できる国は、世界経済で優位に立つことができるでしょう。そして、電池はその自動車を動かすために欠かせない存在です。そう考えると、次の時代では「電池を握った者が勝つ」という構図が見えてくるように思います。

━━━繰り返しになりますが、利便性のために進歩してきた電池が、政治的や経済的な側面と絡み合い、さらに発展してきているということですね。

電池自身が望んだかは別として、世界がその方向に動いています。

━━━その動きは今後さらに加速していくのでしょうか?

加速すると思います。なぜかと言うと、電気が私たちの生活と切り離せないからです。

例えば、現在ウクライナでの戦争が起きている状況では、電気代の高騰やエネルギー資源を巡る争奪戦が発生しています。こうした背景の中で、電池が果たせる役割は大きく変化していくでしょう。

「たかが電気、されど電気」という言葉がまさに当てはまる状況だと感じますね。

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蓄電池業界のプレーヤーの変遷

━━━そうした利便性や政治的な要素も絡む中で、蓄電池市場のプレイヤーの変遷もあったかと思います。最初に名声を上げたプレイヤーや、主導的だった国・企業はどこでしょうか?

いろいろな見方があるかもしれませんが、私の経験では、私が入社した2000年代初めの時点では、充電できる電池をメインで手掛けていたのは日本メーカーでした。

具体的には、三洋電機、パナソニック、ソニーが、さまざまな製品に対して充電池を供給していました。その後、経済の発展や競争の激化とともに、韓国メーカーが台頭してきました。代表的な企業としてはLGやSDIが挙げられます。

さらに競争が激化する中で、中国メーカーが参入し、現在では市場の主要なプレイヤーの1つになっています。

━━━日本メーカーがある種の覇権を握っていた期間というのは、大体いつ頃だったのでしょうか?

90年代後半から2000年代の初め頃だったかもしれません。

━━━この頃まで日本メーカーが強かった理由として、どのような背景が考えられますか?

これは推測の部分もありますが、当時はまだ多くの人が電池をそれほど重要視していなかったのかもしれません。しかし実際には、電池は裏で非常に重要な部品であった状況だったと思います。

その後、携帯電話やスマートフォン、ノートパソコンの普及が一気に進んだことで、「電池が実は重要な存在である」という認識が広がったのではないでしょうか。

例えば、私の学生時代の卒業論文では原稿用紙に手書きで何度も書き直すという作業が主流でしたが、パソコンが普及し始めたことで効率化が進みました。

そうした時代の中で、日本メーカーがいち早く電池の重要性を捉え、技術開発を進めていたため、一時的に覇権を握ることができたのではないかと感じます。それまでは、おそらく特定の専門分野の人たちが「いいね」と評価する程度だったのかもしれませんね。

━━━例えば、ハンディカムのような特定の商品で、そういった電池が使われていた時代があったということですね。スマホやPCの普及はまだその後のことですよね。

そうですね。それに加えて、便利なものというのは最初どうしても価格が高いものです。その価格が徐々に手頃になっていったことで普及が進んだ、という側面もあると思います。

━━━日本メーカーの次に韓国メーカーが登場したという話でしたが、そのタイミングというのはスマホやパソコンの普及と同じ頃でしょうか?

なんとなく一致しているような気がしますね。

━━━その後、韓国メーカーが登場した次には中国メーカーが進出してきたと思いますが、そのタイミングについて、肌感覚でも構いませんがどのくらいでしょうか?

韓国メーカーが参入してから、感覚的には5年くらい後だったと思います。

━━━2010年ごろでしょうか?

それくらいかもしれませんね。

━━━なぜそのタイミングで中国メーカーが覇権を握るようになったのでしょうか?韓国や日本ではなく、中国に移った背景や理由について、業界にいらっしゃる感覚でも構いません。

そうですね、イメージですが、大きく2つの理由があるように思います。

1つ目は、中国という国が国策として大規模に動いている点です。国家として資金的なバックアップを行い、蓄電池産業を強化しようとしているのではないかと感じます。

2つ目は、ちょうどスマートフォンが爆発的に普及し始めた時期で、それに伴って必要な部品の需要も急増したことです。当然、その中に電池も含まれており、中国で「電池をやります」と手を挙げる企業が増えたのだと思います。

当時、日本や韓国には既に主要プレイヤーが存在していましたが、中国では新しい企業が手を挙げ、参入してきました。ただし、手を挙げたからといってすぐにできるわけではなく、品質や技術の向上が必要でした。

そこで、多くの部品メーカーが中国の企業に対して技術や品質向上の指導を行い、結果として中国のメーカーが成長し、電池産業の一角を担うようになったのだと思います。

━━━今や、シェアで見ると中国が圧倒的なのでしょうか?

ダントツだと思います。その理由はやはり「車」にあると思います。世界が車への電池採用を進める中で、中国の動きのスピードが非常に速いという印象があります。

━━━先ほどの国策の話もそうですが、国全体で動ける体制が強みということですね。

具体的なデータは見たことがありませんが、中国は市場規模が非常に大きいですし、国策として「電池、車、みんな使ってね」というような進め方をしているのかもしれません。それがシェアを拡大する大きな要因になっていると思います。

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蓄電池の種類

━━━役割やプレイヤーの変遷がある中で、リチウムイオン電池そのものの種類や性質も変わってきているのでしょうか?

リチウムイオン電池と一口に言っても、現在業界では大きく2つの種類に分かれています。「三元系」と呼ばれるものと、「リン酸鉄」と呼ばれるものです。

大きな違いとしては、エネルギーを詰め込める力、つまり電圧が異なる点があります。以前お話ししたように、カドニカ電池が1.2Vで、従来のリチウムイオン電池が3.6~3.7Vだったのに対し、三元系リチウムイオン電池は同じく3.6~3.7Vです。一方で、リン酸鉄系は3.2Vと少し低めです。

━━━少し低いですね。

そうなんです。そのため、同じ体積で出せるエネルギー量は少し下がります。ただ、電池を使用する側からすると、使い勝手が良いという特徴があるかもしれません。

━━━電圧が高すぎない方が良い場面があるということでしょうか?

はい。電池はエネルギーを蓄えているので、制御技術が非常に重要です。

例えば、スマホを充電すると100%になると充電が自動で止まりますよね。あれがもし止まらなかった場合、危険な状態に陥る可能性があります。

そのため、充電をしっかりと制御する技術が詰まっているんです。これが、電池の安全性を保つための非常に重要なポイントです。

━━━面白いですね。当たり前に充電が100%で止まる仕組みですが、そこにそんな技術があるとは思いませんでした。

そうです。私たちは単なる電池メーカーというより、こういった制御技術も同時に培ってきました。電池のエネルギーの力を理解しているからこそ、安全性を最優先してきたんです。

一朝一夕で成し遂げられる技術ではなく、試行錯誤の歴史があります。その中で、安全性を確保しつつ、電圧を少し下げて使いやすくするという選択もあったのだと思います。

━━━三元系の高い電圧には制御技術が必要ですが、電圧を少し下げることで、制御の負担を軽減している可能性があるのですね。

はい、その通りです。

電池の制御と新しい技術

━━━(撮影中に、カメラのバッテリーが切れるアクシデントがあり…)ちょうど今、撮影していたカメラのバッテリーが切れましたが、これは制御が働いたということですか?

そうです。エネルギーを安全に使うために制御が働きました。バッテリーが切れるというのは逆に「止まって良かった」という状況なんです。これも、私たちが培ってきた制御技術のおかげです。

━━━貯めるだけでなく、きちんと制御することが重要ということですね。

おっしゃる通りです。それが安全性の観点でも非常に重要ですし、そこには多くの知恵と技術が凝縮されています。

━━━その制御技術は、さらにどのような方向に発展しているのでしょうか?

現在、制御技術は安全性の確保だけでなく、電気代の削減や効率的なエネルギー利用に向けても進化しています。

たとえば、無駄な電力消費を避けるために、必要な部分にだけ電力を供給する技術が求められています。これを「最適制御」と呼びますが、すでに蓄電池を家庭に導入する際の差別化ポイントとして注目されつつあります。

━━━そのような技術が普及すれば、電気代が下がり、生活の質が向上する可能性もありますね。

そうですね。浮いたコストを他のことに使って、より良い生活を送れる未来が描けます。特に蓄電池が大規模化していくほど、この最適制御によるコスト削減の効果は大きくなります。

━━━車載電池の普及が進んだ後、定置用電池の価格低下にもつながるでしょうか?

その通りです。普及が進むことで価格が下がり、さらに便利さが広がると思います。蓄電池の価値は、単に電力を蓄えるだけでなく、センシング技術や制御技術を活用することで、多様な変化をもたらす可能性があります。

━━━そういった技術が普及する未来が近づいているのですね。

すでにその動きは始まっていると感じます。まだ一般には身近ではないかもしれませんが、「電力を最適制御する」という取り組みは世界中で注目されています。

━━━蓄電池の価値がますます進化していく中で、今後どのように社会に貢献するか楽しみですね。

そうですね。蓄電池は、これからも新しい価値を提供し続けると思います。

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この記事を書いた人

岩見啓明
株式会社恒電社

岩見啓明

クリエイター。恒電社では動画、記事、広報、企画、セミナー運営、デジタル広告と幅広く施策を担当。個人では登録者数1万人超えのYouTubeチャンネルを運用した経験の他、SDGsの啓蒙活動で国連に表彰された経歴も。2023年に二等無人航空機操縦士(ドローンの国家資格)を取得。

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