太陽光発電設備の設置が、建物の耐用年数や保険料に影響を与えることはあるのか?

A. 建物の耐用年数や保険料に影響が及ぶ可能性はあります。既に加入している建物の保険会社様にご相談されることを推奨します。

要約

建物への影響と対策の重要性:
太陽光発電設備の設置では、屋根構造への荷重増加や防水性低下のリスクがあるため、建物の耐用年数を担保するためには適切な荷重計算や補強工事、防水メンテナンスが必要です。恒電社では、建物への負担軽減に向けた相談体制を整備中で、お客様の不安解消を目指しています。

保険料の変動と確認すべきポイント:
太陽光発電設備の設置により、火災や損傷リスクの増加で保険料が上がる可能性があります。経営者は、設備が現行の企業総合保険に含まれるか、自然災害への補償が適切かを確認する必要があります。保険料や補償内容の見直しを行い、保険会社と相談して適切な契約を維持することが重要です。

保険に関するお客様対応の方針:
保険の必要性については、設置場所やリスク内容に応じた個別判断が求められます。恒電社は具体的な保険提案は行わず、現行の建物保険の確認や保険会社への相談を推奨しています。必要に応じた情報提供やアドバイスを行い、お客様の判断をサポートする体制を整えています。

解説者

折原 恭平
エネルギーマネジメント事業部 事業部長

折原 恭平

金融機関、信用調査会社での営業職を経て、2018年に恒電社に参画。入社当初より法人営業を担当し、2022年からはエネルギーマネジメント事業部長に就任する。現在は事業統括に加え、会社全体の組織改善にも携わる。

インタビュアー

原澤陽
合同会社HARAFUJI

原澤陽

合同会社HARAFUJI・COO。マーケティングを中心に、企業の戦略および戦術支援事業に従事。
2022年から恒電社のマーケティングも担当し、電気や太陽光発電のことを、各関連分野のエキスパートに直接ヒアリングをしながら、できる限り分かりやすい表現と専門的な視点の両立を重視した情報発信に取り組んでいる。

太陽光発電システムの設置と建物への負担

———太陽光発電設備を設置した場合、建物の構造や耐久性に負担がかかる可能性がありますか? 

可能性としては、あります。具体的には、「屋根に荷重がかかること」が挙げられます。また、配線工事やボルト固定の際に、屋根自体の「防水性が低下するリスク」も考えられます。

そのため、太陽光発電の設置にあたっては、建物の屋根の強度や防水性能に関する調査・判断について、原則として建物オーナー様のご判断・ご負担のもとで業者をご手配いただいております。

屋根の耐荷重や補強の必要性を確認するためには、工場を建設した建築会社や第三者調査会社による構造診断や荷重計算を実施いただくケースが一般的です。

———お客様は、建物へ負担がかかることに不安を感じると思います。恒電社は、このような不安を和らげるために、どのような意識、心掛け、ご案内をしていますか?

恒電社では、信頼できる調査会社や建築士のご紹介が可能であり、構造計算や荷重計算のについても間接的にサポートさせていただいております。

ただし、調査の実施有無や範囲の決定、それに伴う費用のご負担、さらに調査結果を踏まえた太陽光発電の導入可否の最終判断については、お客様ご自身の責任のもとご対応いただく必要がございます。

太陽光発電システムを設置することで保険料は上がる?

———建物の保険料は、太陽光発電設備を設置することで上がる可能性があるのでしょうか?  

はい、太陽光発電設備の設置によって、保険料が上がる可能性があります。

具体的には、太陽光発電設備の設置によって火災や損害のリスクが高まると判断された場合、保険料が引き上げられることがあります。また、保険会社によっては、以下のような要因が保険料の変動に影響を与えるケースもあります。

  • 建物の評価額の上昇:設備の設置により建物全体の評価額が上がる場合、それに伴い保険料が増加する可能性があります。
  • 補償範囲の拡大:太陽光発電設備自体を補償範囲に追加する場合、保険料が増加することがあります。
  • 自然災害リスクの変化:例えば、風害や雪害のリスクが増える場合、それに応じて保険料が上がる可能性があります。

具体的な保険料の変動については、現在加入されている保険会社にご相談いただくことをお勧めしております。設置の前に保険内容を確認し、必要に応じて補償内容の見直しを行うことが重要です。

———太陽光発電設備の設置による保険料の変動について、お客様が確認すべきポイントは何ですか?

太陽光発電設備の設置に伴い、保険料が変動する可能性があるため、事前にお客様にご確認いただきたい主なポイントは以下のとおりです。

  • 企業総合保険」で設備がカバーされるか
    太陽光発電設備が現在加入している企業総合保険の補償範囲に含まれているかどうかを確認することが重要です。設備が補償対象外の場合、補償範囲を拡大する必要があるかもしれません。
  • 「自然災害」への対応が可能か
    台風や落雷、大雪など、自然災害による損害が補償されるかを確認します。太陽光発電設備は屋外に設置されるため、これらのリスクに対する補償が適切に設定されていることが重要です。

また、保険料の変動だけでなく、補償内容や限度額も一度見直しておくと安心です。こういった点を事前に確認しておくことで、設備設置後の万が一のリスクにも、備えることができます。繰り返しとなりますが、具体的な内容の確認や調整については、保険会社に直接ご相談いただくのが確実です。

———そうすると、保険についても最終的にはお客様自身に判断していただく形になるのでしょうか?

はい、最終的なご判断はお客様にお願いする形となります。恒電社から特定の保険商品をご紹介することは行っておりません。そのため、「すでにご加入の建物保険があるかと思いますので、まずは現在の保険会社にご相談ください」といった形でご案内させていただいております。

また、補償内容の増額が必要かどうかについても、施主様ご自身のご判断になります。「増額した方が良いのか」「その必要があるのかどうか」といった点については、保険会社とのご相談の中で決めていただく形となります。

恒電社としても、必要に応じて判断材料となる情報提供やアドバイスはできる限り行っておりますので、ご不明な点があればお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

岩見啓明
株式会社恒電社

岩見啓明

クリエイター。恒電社では動画、記事、広報、企画、セミナー運営、デジタル広告と幅広く施策を担当。個人では登録者数1万人超えのYouTubeチャンネルを運用した経験の他、SDGsの啓蒙活動で国連に表彰された経歴を持つ。2023年に二等無人航空機操縦士(ドローンの国家資格)、2025年に第二種電気工事士資格を取得。

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