太陽光発電のEPC事業者の選定における「保守」の重要性は?

A. 小さな不具合を早期に発見・対応することで重大事故や発電ロスを防ぎ、保証や交換制度も有効に活用できるため、投資効果とお客様の安心を確実に守ることにつながります。

発電設備を長期にわたり安全かつ安定的に稼働させるために、施工だけでなく保守まで一貫して担える体制が重要です。

要約

一貫対応の安心感:
太陽光発電設備の保守を外部委託する会社も多い中、恒電社は施工から保守まで一貫して対応する体制を重視しています。複数の会社に窓口が分かれると、会社の撤退や連携不足により設備状況が不明になるリスクがあります。そのため恒電社は、お客様に長期的な安心を提供する責任を持つと考えています。

人による精密点検:
同業他社がドローンによる効率的な点検を進める中、恒電社は屋根に登って直接目視で点検することを基本としています。ネジにアイマークを引き、ズレの有無で緩みを確認する手法を採用し、パネル飛散などの重大事故を防止。また必要に応じて資格保有のドローン操縦士による点検も併用する柔軟性も備えています。

異常検知と迅速対応:
恒電社は、パネル内部のセルグループ単位の不具合など細かな異常を早期発見し、保証を活用した無償交換を速やかに実施します。長年の野立て発電設備での経験から、測定機器や点検技術のノウハウを蓄積。埼玉県を拠点とした保守体制により、地域のお客様への迅速対応と高い信頼性を確保しています。

解説者

蛎崎 泰祐
施工管理職

蛎崎 泰祐

新卒からSIerとしてIT業界を経験する。2018年に恒電社へ参画してからは事業部を横断して活躍し、エネルギーマネジメント事業部の立ち上げに貢献。現在は施工管理職としてシステム設計から、工程・安全・現場管理を一貫して担当している。徹底したリスク管理と持ち前の柔らかい人柄で、社内外を繋げ動かすハブとして活躍中。

インタビュアー

原澤耀
合同会社HARAFUJI

原澤耀

合同会社HARAFUJI・COO。マーケティングを中心に、企業の戦略および戦術支援事業に従事。
2022年から恒電社のマーケティングも担当し、電気や太陽光発電のことを、各関連分野のエキスパートに直接ヒアリングをしながら、できる限り分かりやすい表現と専門的な視点の両立を重視した情報発信に取り組んでいる。

「保守まで一貫して行う」、その理由とは?

━━━なぜ恒電社は、太陽光発電設備の「保守」を重要視しているのでしょうか?

お客様視点で考えたとき、太陽光発電設備に関して、いろいろな会社とやり取りするよりも、一社にまとめた方が安心できるからです。

太陽光発電の業界では「EPCはするが、保守は専門会社に託す」といった会社も少なくないのが実態です。太陽光発電に関する窓口を複数にすることで、問題が起こることもあります。

たとえば、とある会社の太陽光設備を弊社が施工し、保守は別の会社に依頼したとします。もし、保守を委託した別会社が1〜2年でなくなってしまい「太陽光発電の状況が分からなくなった」というのは、本来あってはならない事態です。

だからこそ、施工から保守まで一貫して責任を持ってサポートするのが、私たちの使命だと考えています。

━━━恒電社の保守にはどのような特徴がありますか?

弊社ではあえて、人が直接点検しています。

最近、ドローンを活用した点検を導入する同業他社も増えています。ドローン点検は屋根に登らず、コストが抑えられます。

しかし、撮影されるのは主にサーモ(温度)画像です。パネルの割れなどはある程度分かるかもしれませんが、ボルトやナットの緩みといった細かな点までは確認できません。

弊社では、電気工事業者として高所作業車などの設備を保有しており、実際に屋根に上がって点検しています。

1本1本のネジに「アイマーク」という確認線を引いておき、点検時にはそのズレを目視で確認し、緩みがないかをチェックします。

※恒電社には国家資格を持つドローン操縦士が在籍しており、状況に応じてドローン点検を行う場合もあります。

━━━その「アイマーク」がずれていた場合、どのようなリスクがありますか?

ボルトが外れ、最悪の場合パネルが飛散するリスクがあります。

パネルは通常4本のボルトで固定されていますが、2本が外れただけでも飛んでしまう可能性があります。

弊社としては、お客様の安全・安心を考えた結果、このようなやり方を選んでいます。

━━━他に、恒電社ならではの保守の特徴はありますか?

「異常」への早期発見能力だと思います。

点検の際に異常を早期に見つけ、製品保証を活用して無償交換できるものは、できるだけ早く交換する。

その判断力と技術力には自信があります。

たとえば太陽光パネルは1枚の中に3つのエリア(セルグループ)があります。

保証では出力が3分の2を下回ったときに交換対象となりますが、「1つのセルグループが機能していない」という状態を発見できることが重要です。

弊社ではそのような兆候を見極めるノウハウがあります。

━━━なぜ、そのようなノウハウがありますか?

背景として、創業当初から野立ての太陽光発電に携わってきた中で、様々な測定機器や点検方法を経験してきました。

これらの経験から、仮説の引き出しと確認精度、代替手段の豊富さには自信があります。

また、弊社は埼玉県を中心に施工しているので、保守部隊も県内に常駐しています。近隣のお客様に対しては迅速に駆けつけられるフットワークの軽さも、大きな安心材料だと考えています。

この記事を書いた人

岩見啓明
株式会社恒電社

岩見啓明

クリエイター。恒電社では動画、記事、広報、企画、セミナー運営、デジタル広告と幅広く施策を担当。個人では登録者数1万人超えのYouTubeチャンネルを運用した経験の他、SDGsの啓蒙活動で国連に表彰された経歴を持つ。2023年に二等無人航空機操縦士(ドローンの国家資格)、2025年に第二種電気工事士資格を取得。

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