導入事例 東和興産株式会社

【導入事例】脱炭素の渦中にある石油業界。なぜ、東和興産株式会社は自家消費型太陽光発電を導入したのか?

投稿日:2022年12月23日
更新日:2024年11月27日
【導入事例】脱炭素の渦中にある石油業界。なぜ、東和興産株式会社は自家消費型太陽光発電を導入したのか?

【要約】石油業界の脱炭素化の流れを受け、環境意識の高い企業活動を目指し、自家消費型太陽光発電を導入

東和興産株式会社について: 1952年(昭和27年)創業以来、出光興産と提携し、石油製品の販売を行う東和興産株式会社。主に潤滑油を工場に納入し、自動車メーカー向けの初充填オイルの卸売も手掛けています。また、出光のガソリンスタンドを6軒運営し、石油化学製品メーカーが供給する樹脂原料や製品の販売・製品開発のサポートも行うなど多角的に事業を展開しています。

自家消費型太陽光発電を導入した理由: 環境に対する取り組みとして、2014年からガソリンベーパーを液化・回収する装置が付いた給油機を採用するなど、環境・顧客に配慮したガソリンスタンド運営を行ってきた同社。さらに、脱炭素の流れや埼玉県内での太陽光発電の普及状況を目の当たりにし、自社でも屋根上を活用した太陽光発電の導入を検討開始したといいます。埼玉県の補助金取得を目指し、地元の環境意識が高く実績のある企業として恒電社を選定しました。

今後の展望: 潤滑油のリサイクルにおいて、潤滑油を潤滑油のままリサイクルする方法の普及を目指す東和興産。これは、既存事業にとって利益相反する領域へのチャレンジであり、変化に前向きな社内の姿勢を活かし、持続可能な事業展開を図ります。また、埼玉支社の支社長代行である林樹氏は、再生可能エネルギーの普及に向けて、工場を持つ顧客に太陽光発電と恒電社を紹介するなど、環境意識の高い取り組みを進めていくと語ります。

石油製品製造販売業|東和興産株式会社様

「個人的には、SDGsという言葉に囚われすぎない方が良いと考えています。」

昨今の脱炭素の流れによって油田開発への上流投資が引き上げられ、ウクライナ情勢や円安傾向に伴い石油価格が高騰。

あらゆる業界の中でも、脱炭素に向けて迅速に事業変革を求められている“石油業界”

その石油業界において、1952年(昭和27年)から石油製品の販売を行ってきた東和興産株式会社様は、2022年12月自家消費型太陽光発電システムを導入しました。

  • なぜ、このタイミングで自家消費型太陽光発電システムを導入したのか?
  • 導入検討をする際、どのようなポイントを重要視していたのか?
  • 今後、どのような取り組みを行っていくのか?

埼玉支社支社長代行 林樹様に伺いました。

SDGsの、さらに先へ。

━━━まず、御社の事業について教えていただけますでしょうか。

1952年(昭和27年)創業以来、出光興産様とタッグを組んで石油製品の販売を行ってきました。BtoB事業がメインで、主に潤滑油を工場に納入しております。

基本的には工業油(機械油)を取り扱っていますが、それに加えて自動車メーカー向けに初充填オイルを卸してもいます。

並行して、出光のガソリンスタンドを6軒運営していたり、石油化学製品メーカーが供給する樹脂原料や製品の販売・製品開発のサポートも行ったりもしております。

東和興産株式会社 埼玉支社 支社長代行 林樹様

━━━環境に対する取り組みを始められたのはいつ頃からでしょうか?

「元々弊社が取り組んできたことが、今の概念に当てはめるとSDGsなのでは?」という印象があります。

例えば、弊社が運営するガソリンスタンドでは、2014年から(株)タツノ製のエコステージ内蔵タイプの給油機を採用しています。

ガソリンスタンドで独特の臭いがするのは、給油作業などの際にガソリンが揮発して気体となり漂っているためです。

ガソリンが気体になったものは「ガソリンベーパー」と呼ばれており、人体に悪影響を及ぼしたり、引火すると火災の原因になったりもします。

このガソリンベーパーを液化・回収する装置が付いた給油機を採用することで、環境・お客様に配慮したガソリンスタンド運営を早い段階から行っておりました。

━━━後発的にSDGsという概念が生まれた結果「元々我々が取り組んできたことはSDGsに貢献してるのでは?」と考えるようになったということですね。

そうですね。

ですが個人的には、SDGsという言葉に囚われすぎない方が良いと考えています。

「今までやってきたことがSDGsに貢献しているなら、今までの取り組みを継続するだけで、別に新しいことはやらなくてOKだよね」という雰囲気にならないように気をつけたいからです。

今回導入した太陽光発電システムは、社内に新たな取り組みへの意識付けをする意味でもすごく大きな一歩だったなと思います。

脱炭素の渦中にある石油業界。なぜ、自家消費型太陽光発電を導入したのか?

━━━太陽光発電をご検討されたきっかけを一部教えていただきましたが、さらに具体的に教えて頂けますでしょうか。

2年ぐらい前に仕事で山梨・長野方面に行くことが多かったのですが、特急列車の窓から見える大自然を見ながら「日本は山や自然が多いんだな」とホッコリしていました。

ですが、そこに突如現れるメガソーラーを見て、不自然さを感じたことを記憶しています。

「今後は再生可能エネルギーを普及させていかなければいけないので仕方ないのかな」と思いながらも何だか違和感を感じました。

なので、もし自社でやるならデッドスペースとなっている屋根上を使って太陽光発電を始めたいなとうっすらと考えていましたね。

その後、今年の4月に埼玉県に出てきて、近くの建物に太陽光パネルが載っているのを見て、脱炭素の流れもありましたし、自社で太陽光発電を導入したらどうだろうと本格的に思うようになりました。

東和興産株式会社 埼玉支社 支社長代行 林樹様

━━━その際、恒電社を見つけてくださったきっかけを教えてください。

埼玉県の補助金を取得したかったので、埼玉のローカル企業で環境意識が高く、実績のある会社にコンタクトを取りたいと思っていました。

そこで「埼玉県 太陽光発電」でWEB検索をして、恒電社のホームページを見つけたので資料請求をしました。

(※林様曰く、会社のホームページへ行った時にTOPページにいきなりメガソーラーが出てくる会社さんは、その時点でパスをしたとのこと。)

━━━その後、複数社にお問い合わせされた中で、恒電社を選んで下さった理由を教えてください。

まず初回ご提案のスピードが非常に速かったことと、そして内容が具体的でやり取りも丁寧だったことです。

資料請求をしたその日にすぐお電話をいただきましたし、次の日には直接弊社まで会いに来てくださいました。

今のご時世、ホームページからお役立ち資料がダウンロードできる会社が多いのですが、ダウンロード後に一連の対応をきちっとできる会社と、できない会社で大きな差があるなと感じました。

実は他の会社にも資料請求していましたが、2週間連絡がなかったり、提案するにあたって恒電社さんから依頼されたデータを他社は求めてこなかったりするなど、対応のスピードや質に大きな違いがありましたからね。

今振り返ると、比較せず最初から恒電社さん一択で良かったなと思うくらいです。

━━━ありがとうございます。やはり営業所の距離が物理的に近い点も良かったでしょうか?

心理的に、何かあったらすぐ連絡が取れそうという部分はあるかもしれないですね。

私自身、4月に埼玉県に来たばかりだったので、埼玉県の企業さんとつながりを持ちたいという思いがありましたし。

東和興産株式会社 埼玉支社 支社長代行 林樹様

━━━着工中の施工管理やスタッフの対応面はいかがだったでしょうか?

その点も非常に満足しております。

私は4月に埼玉営業所に来たばかりですが、昔から埼玉営業所にいたメンバーからすると「いきなり何が始まるんだ」とちょっと心配になり始めていました。

ですが、恒電社の方々が、メンバーから上がってくる質問などを丁寧に受け答えして下さったので、みんなの納得度・安心感が高まりました。

また実際の発電量やCo2の削減量を、弊社の別拠点でもモニターに映しているので、さらに会社全体での環境意識が高まっていくのではないかと思います。

竣工直後の太陽光パネル
竣工直後の太陽光パネル
東和興産株式会社における年間「予想発電量」と「CO2排出削減量」

同業他社がやらないことにあえてチャレンジする

━━━今後、環境面に対して貴社として取り組んでいきたいことがあれば教えて下さい。

潤滑油については、次の一手と言いますか、何かしら同業他社がやってないことをやっていきたいなと思っています。

具体的に考えているのが、潤滑油を潤滑油のままリサイクルすることです。

オイル缶

一般的に潤滑油をリサイクルする際は「再生重油」としてリサイクルされて、燃料として使用されます。

我々はそうではなく、潤滑油を“潤滑油のまま”リサイクルできる方法をもっと普及させていきたいと考えています。

調べてみるとすでにやってる会社はありますが、そこまで注目をされているようには思えません。

もちろんですが、潤滑油が“潤滑油”としてリサイクルされるようになると、“新規”の潤滑油の販売数が落ちていきますから、あえて自分達の本業にダメージを与えるようなことを同業他社はしないと思います。

しかし、今回の太陽光発電システムの導入もそうですが、既存事業にとって利益相反する領域にあえてチャレンジすべきだと考えております。

歴史を見ても、破壊的イノベーションが起こる時には既存事業を守ってきた人から反発されることが常ですが、弊社においては変わっていくことに前向きなメンバーが多いです。

従業員の中でも、「これからは本業だけに頼っていてはいけない」という危機感があるのかもしれません。

また、再エネの普及に向けて引き続き貢献していきたいですが、我々がノウハウを持っているわけではありません。

なので、弊社のお客様で工場を持っている企業様には、太陽光発電と恒電社さんをご紹介できればと思いますね。

東和興産株式会社 埼玉支社 支社長代行 林樹様

━━━ありがとうございます!今後とも、末永くよろしくお願いいたします。

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記事を書いた人

恒石陣汰
株式会社恒電社

恒石陣汰

前職にて、イスラエル発のWEBマーケティングツール「SimilarWeb」「DynamicYield」のセールス・カスタマーサクセスを担当。その後、日本における再生可能エネルギーの普及と、電力業界に大きな可能性を感じ、2020年に恒電社に入社。現在は、経営企画室長兼マーケティング責任者として従事。YouTubeなどを通じた、電力・エネルギー業界のマクロ的な情報提供をはじめ、導入事例記事では、インタビュアー・記事の執筆も行なっている。

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