導入事例 株式会社田坂精密

【導入事例】世界的ラジコンメーカーの部品製造も行う株式会社田坂精密が、工場に自家消費型太陽光発電を導入した理由とは?

【導入事例】有名ラジコンメーカーの部品製造を行う株式会社田坂精密は、なぜ自家消費型太陽光発電を導入したのか?

世界的に大きなシェアを占める有名ラジコンメーカーの部品製造も行なっている、埼玉の老舗企業 株式会社田坂精密様は、2023年5月に自社工場の屋根に自家消費型太陽光発電設備を導入しました。

「環境に優しく、そしてウイルスに負けない企業を創る」と語るのは、取締役の田坂めぐみ様。

自家消費型太陽光発電設備の導入に至った背景、また業者を選定する上で考えたこと。

そして、今後“企業としてどのような会社を目指していくのか?”など、未来についてのお話も伺いました。

「技術力」で日本のブランドを支える

———まず貴社の事業内容についてお伺いさせてください。

弊社は主にラジコンカー、釣り具、エアガン、医療機器、ドローンにまつわる様々な部品を製造・加工している企業です。

特にラジコンカーにおいては、世界的に有名なラジコンメーカーの部品製造も行っています。

幅広い経験と技術力をご評価いただき、今ではお客様から図面をいただければ、あらゆる部品の製造に対応することができております。

———製造技術面で貴社ならではの特徴がありましたら教えてください。

まず弊社の部品製造システムは、24時間体制で全自動化されております。

例えば、ラジコンカーの部品は、鉄・アルミなどの棒材を旋盤で製造・加工することが一般的です。

一方、弊社では、部品にズレを生じさせないためにも棒材を固定した上で、先端設備「NC複合施盤」で5面を一気に加工する独自の製造方法を採用しています。結果的に、部品にズレが生じず正確で精度の高い部品が製造できています。

特にラジコンカーは、一つ一つの部品が非常に細かく、ものによっては通常の自動車のサイズの8分の1、10分の1で組み立てていきますので、非常に精密な部品製造が求められます。

0.1mmでもズレがある部品を使用してしまうと、ラジコンカーの発進がうまくいかなくなり、そもそも直進することすらもできなくなる場合もあります。

———御社の技術力によって、メーカー側も信用性の高い製品が製造できているということですね。

本当にありがたいことですが、そう言っていただけるメーカー様が多いですね。

部品模型
ラジコンカー

なぜ、工場へ自家消費型太陽光発電設備を導入したのか?

———自家消費型太陽光発電設備のご検討を始められたきっかけを教えてください。

ものづくりに携わる日本企業として“環境”に対して取り組みを行いたい、また、災害時の停電対策としても太陽光発電を活用したいという思いがあり、10年ほど前から検討はしていました。

———数年の検討期間を経て、どうしてこのタイミングで具体的に検討を進められたのでしょうか?

まず、企業の目標としてSDGsに取り組んでいくことを掲げています。

その取り組みの一貫として、2年前に“外壁”と“屋根”に遮熱効果の高い塗料を塗りました。遮熱効果のある塗料を塗ることで、夏場の空調設備の稼働を抑えることができるので、省エネに繋がります。

その際には、我々の省エネに向けた取り組みを知ってくださった取引先メーカー様から共感の声を頂くことがありました。

今、世界では脱炭素化が求められています。世界で活躍するメーカー様にとっては、サプライチェーンの一環である我々のような企業のSDGsへの取り組みが、メーカー様自体の競争力を高める上でも重要になってきているからだと思います。

現時点で、取引先各社から具体的に「二酸化炭素の排出に向けた対策を必ず行ってください」という依頼はありませんが、今後そのような動きも出てくると思っています。

メーカー様からの共感の声もあり、日本の“ものづくり”企業として、省エネだけでなく、自分達で電気を創る「創エネ」にも取り組みたいという思いで具体的に検討を始めました。

その後電気料金が高騰したことで、結果的に電気料金削減効果も享受できていますが、最初に自家消費型太陽光発電設備の導入を決めた理由としては、「太陽光パネルの遮熱効果(省エネ効果)に期待したこと」「製造業として環境に優しい電気を活用(創エネ)し、製品を製造したかったこと」が挙げられます。

あとは「停電になった際に、従業員やその家族が必要最低限の生活できるインフラを整えたかったこと」も理由として挙げられます。

弊社社員には、歩いて帰ることができない方もいるため、災害が発生した場合でも必要な電力を供給できる環境を整えること、最低限の電力を確保する必要がありました。

自家消費型太陽光発電設備のご導入内容

  • 太陽光パネル枚数:94枚
  • システム容量:39.01kW
自家消費型太陽光発電の写真
株式会社田坂精密における年間「予想削減量」と「CO2排出削減量」

———実際にご検討を進める上で懸念材料となった部分はありますか?

円安・ウクライナ情勢などの影響から太陽光発電の導入に必要な部材が揃うまでに時間がかかってしまい、納期がかなり遅れてしまうのでは?という不安はありましたね。

ですが、当初のスケジュールから大きな変更はなく、引渡しをして頂けました。

———数社と検討された中、最終的に恒電社を選んでくださった理由を教えてください。

弊社が、恒電社さんを選んだ理由は「同じ埼玉県の企業であり、導入実績もあること」、「対応が丁寧かつ誠実だったこと」そして「長年電気工事業をされているという安心感があったこと」ですね。

今回の経験から、自家消費型太陽光発電の業者を選ぶポイントしては、“地元企業”でそして“実績”があることが大事だと感じました。

何かあったときにすぐに対応してもらえる距離にいる”ことは大きな安心感につながります。

また、営業の板橋さんはご提案の際、導入価格や投資効果に関して誠実かつ丁寧で分かりやすいご説明をしてくれましたので、素人の私たちでも非常に理解・納得がしやすかったです。

そういった親切で丁寧なご対応も恒電社さんを選ぶ決め手となりましたね。

さらに、長年電気工事業をされている恒電社さんであれば、自家消費型太陽光発電に関してだけでなく、その後工場内で発生する様々な電気工事も継続的にお願いできそうという点で、安心できる会社だと感じました。

施工中の太陽光パネル
施工中の太陽光パネル
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環境に優しく、ウイルスに負けない企業へ

———貴重なお話しありがとうございます。田坂様が目指す企業像のテーマがあると伺いましたが、最後に、教えて頂けますでしょうか?

「環境に優しく、ウイルスに負けない企業へ」をテーマとして掲げています。

———どうしてそのようなテーマに至ったのでしょうか?

製造業は「環境(工場)」だけでなく、工場で働く「ヒト」の存在によって成り立っています。

よって環境だけでなく、工場で働く「ヒト」がウイルスに負けない企業を創っていくことが大事だと考えているからです。

コロナ渦の自粛期間中、ラジコンカー、アウトドアの釣り具などの製品は、巣ごもり期間中でも楽しむことができることから需要が急増しており、弊社の製造ラインの中心となっていました。

そのように需要が拡大する中、ウイルスによって我々が工場をストップしてしまったら、メーカー様やお客様にご迷惑が掛ってしまいます。

その需要に応えるために、会社の全員で努力して、様々な感染症対策を重ねてきました。おかげ様でコロナ渦でも工場を閉鎖することなく製造し続けることができました。

「ヒト」の観点では、未来の大人、子どもたちにもより良い環境を残していきたいという思いもあります。

たまに驚かれるほど、弊社には若いメンバーが在籍してくれています。

そういう点からも“未来”の大人や子供達が不自由なく事業活動や生活ができる環境を残していきたい。今の環境を残すことに少しでも貢献したい。そう思います。

日本は“ものづくり”の国として世界でも有名です。

“ものづくり”の観点で、様々な業界や製品に関わっていきながら、環境に優しくウイルスに負けない企業を創っていきたい。そう強く思いますね。

そのためにも今後は、“若手技術者の育成”にもより力を加えて、日本のものづくりの企業として成長し続けていきたいです。

株式会社田坂精密 取締役 田坂めぐみ様

———本日は貴重なお話しありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

まとめ

株式会社田坂精密様は「環境に優しく、ウイルスに負けない企業へ」という想いのもと、持続可能な社会実現に向けた取り組みを積極的に行っている企業です。

そのような理念を持つ企業様に自家消費型太陽光発電設備を導入して頂けたことを非常に嬉しく思います。

恒電社では、環境に配慮した持続可能な社会実現に向けた取り組みや脱炭素についての記事も掲載しております。ご興味ある方は、是非ご一読いただければ幸いです。


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この記事を書いた人

恒石陣汰
株式会社恒電社

恒石陣汰

前職にて、イスラエル発のWEBマーケティングツール「SimilarWeb」「DynamicYield」のセールス・カスタマーサクセスを担当。その後、日本における再生可能エネルギーの普及と、電力業界に大きな可能性を感じ、2020年に恒電社に入社。現在は、経営企画室長兼マーケティング責任者として従事。YouTubeなどを通じた、電力・エネルギー業界のマクロ的な情報提供をはじめ、導入事例記事では、インタビュアー・記事の執筆も行なっている。

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